カラオケが上達するメソッド9/中級編「音程の合わせ方」
ここでは、「音は理解しているが外れてしまう」という方を対象にお話しします。
なぜ音が外れてしまうのか
そもそも声は楽器と違って、弾く位置や指使いなどがあるわけではなく、聴いた音を想像して声帯に当たりをつけて音程を付けています。
多くの人が幼少の頃から何気なくやっていますが、何とも神業のようなことだと思います。
何気なくやっていることなので、それとなく外れてしまうのはあまり不思議な事ではありません。
音程が外れてしまうのにはいくつか理由がありますが、声帯の準備ができていないという方がほとんどだと思います。
声帯の動きが悪いと声の出も悪くなり、音程が定まらずに外れてしまいます。
また、音が大きく動いたり、テンポが速かったりする場合も声帯の準備が間に合わずに外れてしまいます。
正しい音程で歌うには
良い声を出すために、声帯の周りの筋肉を鍛える発声練習をするのが一番です。(メソッド5参照)
歌には音の高さがあり、普段の会話とは違った声帯の使い方をするので高めの音で発声練習するのが効果的です。
まずはしっかりとした声で、真っすぐ出す練習をしましょう。
一つの音を真っすぐに伸ばすのはなかなか難しいですが、これができるようになると安定感が出てきます。
次に、動きのあるメロディを練習する。
ドレミレド、などでも良いですが、歌いたい曲の1フレーズを活用するのでも良いです。
ただし言葉は付けずに「ア」だけで歌ってみてください。
「ア」ができたら「イ」で、と言うように母音で練習してみましょう。
声は良く鳴るのに音程が外れるという場合も、音の動きに付いていけてないのが原因だと思うのでこの練習をしてみてください。
メロディラインが激しく動く曲や、テンポが速い曲などは、特に音程が外れたりリズムが甘くなるので何度も繰り返し練習し、声帯がすぐに反応できるようにしましょう。
声の出が悪いと音程だけでなく、歌が遅れることにもつながります。
採点をする場合などは、少しでも遅れるとメロディガイドからズレて音程やリズムがどんどん減点されてしまうので注意してください。
「しゃくり」に注意
カラオケで採点をすると「しゃくり」という項目があります。
「しゃくり」とは本来の音よりも下の音からしゃくり上げてその音に持っていくという歌い方です。
実はこの「しゃくり」には少し注意が必要なんです。
自分の意志で付けた「しゃくり」ならばテクニックです。
でも、付けたつもりがないのに「しゃくり」のマークがついた場合は要注意。
本来の音より低い音から歌い始めているということなので、初めから本来の音を出せていない、音程が悪い、ということになります。
聴いている人にはあまり気持ちの良いものではありません。
原曲を歌う歌手が「しゃくり」を使っているならばそうすべきですが、そうでなければ本来の音からパンっと入れるように練習しましょう。
採点で「しゃくり」は加点されるので何とも難しいところですが、無意識の場合は歌い癖のようになっているかもしれなので、早急に取ることをお勧めします。