カラオケが上達するメソッド4/基礎編「呼吸法」
呼吸とは
生物学的な呼吸は、体内に酸素を取り入れて二酸化炭素を排出するために行います。
肋間筋や肋骨、横隔膜などが自然に上がったり下がったりを繰り返すことで、肺へ空気の出し入れをします。
歌は、トランペットやフルートのような管楽器と一緒で、この呼吸を利用して音を出します。
会話をする時より大量の息が必要で、その音楽に合わせて呼吸することになります。
小さな声を出す時は少ない息、大きな声の時は多くの息、長いフレーズを歌う時には多く息を吸い、最後まで歌い切れるように息の量を調整します。
このように歌うためには呼吸をコントロールしなければなりません。
コントロールするためにはそれなりの訓練が必要です。
呼吸法
呼吸には、普段リラックスしている時や睡眠時のゆったりとした腹式呼吸(深い呼吸)と、日中や運動などしている時の胸式呼吸(浅い呼吸)があります。
肺に空気が入るのは同じですが、腹式は横隔膜を使い、胸式は肋骨と肋間筋を使います。
胸式では吸える息の量が少なく、胸や肩の辺りを動かすため喉の辺りに力が入りやすいので、歌う時には腹式呼吸を使います。
横隔膜は鳩尾(みぞおち)の辺りのあります。
まず腹筋を使って下腹部を膨らます感じで横隔膜を下げて、ゆっくりと息を吸います。
この時、胸や肩は動かさないように注意してください。
吸い込んだら一度息を止めます。
そして弱めの息で「スー」っとなるべく長く出します。
腹筋で押し出すのではなく、できる限りお腹の膨らみは保つようにします。
出す息の量は一定で
この息に声を乗せて歌うことになるので、声を真っすぐ出すために同じ量の息を出し続けることが必要です。
息がなくなったらまた横隔膜を下げて深く吸います。
何度も繰り返していると吸える息の量も増えてきます。
体が覚えて意識しなくても腹式呼吸ができるようになるので練習してみてください。
まとめ
息を吸う時はゆっくりと吸います。
一気に吸うと浅くなり、肩や胸の辺りに力が入るからです。
そしてゆっくりと吸ったら一度止める。
吸ってすぐに出すと反動で息が出過ぎてしまいコントロールできません。
これは歌うための呼吸法なので、息がコントロールできないとまとまりのない歌になってしまいます。
歌う直前で息を吸う人を多く見かけますがそれはやめましょう。
テンポにもよりますが、数拍前からゆっくりと吸い、一度止めて口の準備をしてから声を出すようにすると丁寧な歌い出しになります。
曲の合間ではできない所もありますが、できる限り早めに吸い始めてください。
そして、息を吸う時に「ハァー」という音がしないようにする。
息を吸う音がするのは喉が狭くなっているからです。
歌っている時にも力が入っていると音がするので、吸う時は喉を解放しましょう。
この呼吸法は歌うためにとても有効です。
是非、活用してください。