カラオケ上達メソッド11/中級編「採点項目について・その1」
この「採点項目」はDAM精密採点Aiを基に説明しています。
音程
採点では、音程が原曲と比べてどの程度合っているかが正確率(%)で表示されます。
最後の一覧表では、曲全体の音程が折れ線グラフも表示され、細かく区切られた部分の出来具合が確認できます。
そしてこの「音程」、実は音を正しく歌うだけでは正確率は上がりません。
タイミングが大切なんです。
要は、設定されたテンポとリズムの通りに歌わないと声を拾ってもらえず減点される、ということです。
原曲を基に組み込まれているので、何度も聴いて覚えましょう。
以上のことから、「音程」は歌の基本的な部分の、音程・リズム・テンポの3つが一度に評価されるとても過酷な項目ということになります。
しかし、正確率を上げると、間違いなく点数が上がってきます。
採点で歌う時には音程のバーが画面に表示されるので、音程やタイミング、伸ばす長さなどを合わせて、正確率を上げてください。
ロングトーン
原曲通りの音の長さで歌えているかを判定する項目です。
ここでも音程バーを見ながら、長く声を出す部分は表示されている長さの分をしっかりと伸ばします。
短い音符は少し難しいのですが、短いなりにもその長さを歌わないと減点になってしまうので、レガート(メソッド10)で歌ってください。
伸ばす母音が子音によって途切れないように、息を出し、声を出し続けることが「ロングトーン」の評価を上げます。
母音が短いと「しゃべり」の様になってしまいます。
ロングトーン=歌うと考えて良いと思います。
安定性
「ロングトーン」では十分伸ばせているかという長さが焦点でしたが、「安定性」は声が揺れずに真っすぐに出ているかが評価されます。
揺れというのは「ビブラート」のようなことではなく、音程が定まっているか、息がスムーズに流れいるか、ということです。
メソッド4「呼吸法」とメソッド5「発声」でも書きましたが、真っすぐ出した息の流れに声を乗せて歌うのことは、基本でありながら最も難しいと言っても過言ではありません。
「安定性」の評価が上がると、「音程」の正確率も上がってきます。
リズム
「リズム」という項目は「タメ・走り」というグラフになっています。
何とも不思議な項目だったのでDAMに問い合わせてみたところ、一定のテンポで歌えているか、ということが評価されるそうです。
「テンポ」は曲の速さで、「リズム」は音の長さの配分なので、まるで別物です。
テンポの項目なのになぜ「リズム」という題名にしてしまったのか…。
そして「タメ」ですが、これは一部の音を少し長めに伸ばし溜めて強調する歌い方で、加点されるべき立派なテクニックです。
しかしここでは「遅れ」という意味で使用されているので減点されます。
とても分かりにくく、勘違いするので、DAMに、「リズム」ではなく「テンポ」、「タメ」ではなく「遅れ」にするべきだと提案しましたが、変更する気はなさそうです。
とにかくこの項目は一定のテンポで歌えているかを評価しています。
そして表を見て、真ん中以外に印が付いていたら「タメ」でも「走り」でも減点されるので修正してください。
テンポは「音程」に含まれているので、折れ線グラフを見て正確率が低い所がテンポが揺れてしまっている可能性があります。
音が少ないところでは走りがちになり、音や言葉が多いところ、音の動きが激しいところは遅れがちになる傾向があります。
原曲を何度も聴いて、伴奏をよく聴いて、テンポを自分の中に落とし込んで、ずっと一定のテンポで歌えるように繰り返し練習してください。
今回書いた「音程」「ロングトーン」「安定性」「リズム」はすべて関連しているので、一まとまりに考えて効率よく点数を上げてください。